014 私的スペイン建築探訪①
9月に初めてスペインを旅行した。
ここ最近海外で建築が栄えている国といえばオランダとスイスだという話を聞いたことがあるが、スペインは間違いなく近代〜現代の花形建築が集中している。
今回多くの近代・現代建築を見たが、その中で特に自分が強く印象に残ったものについて、覚え書きしておきたいと思った。
1.バルセロナのカサ・バトリョ
A・ガウディの作品で、海をイメージしたアパートである。
この日は、まずサグラダファミリア、次にカサ・ミラを見た。
初めてガウディの建築を実際に見たわけだが、ここまでは、どちらかというと斬新な空間をつくる歴史的建築家としてのガウディはあまり感じられず、むしろ構造デザイナーとしてのガウディの側面が際立っていた。
外観が奇抜なわりに、内部の空間としての面白さはあまり感じなかった。実際、ここまでで自分が感動したのは、逆さ吊り実験の模型と、サグラダファミリアの塔の中の柱のない螺旋階段だった。
しかし、このカサ・バトリョは、外観の奇抜さに相応した面白い内部空間が存在していた。
つづく