018 私的スペイン建築探訪⑤

   

Olotの街の外れ、Les Cols。ここにRCR Arquitectes設計の宿泊施設 Pavilion in Les Colsがある。
もともと、El.Cloに掲載されていて気になっていた作品だった。ただ、El.Clo掲載の写真や図面を見ただけでは、実際どういう空間なのか、どういう使われ方をするのか、どういう構造になっているのか、どういうコンセプトなのか、すべてが謎に包まれていた作品でもあった。

まず、上の写真の古い石造の小屋が、レセプションとして使われている。電灯もない、床も地面そのまま、あるのは鉄でできたデスクが1つ、人もいない。最初入ったときは、営業しているのかすら怪しい印象だった。しかし、少しして奥の戸口から受付の人が出てきた。

英語でいろいろ交渉した結果、部屋に案内された。


   

部屋へのアプローチは外。そこに無数の深緑色の鉄の丸棒が立っている。日本の竹やぶのようでもある。
鉄の丸棒の次は、無数の深緑色の半透明アクリル板がさまざまな角度にずれながら並ぶ通路。
これら無数の鉄の丸棒と半透明アクリル板が、いわば各部屋の目隠しのようになっている。

つづく