022 加工技術と素材

建築とは関係ないが、先日ブーツを買った。自分にとっては初めてのブーツだった。一目惚れだった。


柔らかい素材が無造作に地面に置かれて、その自重でくしゃっとなったような皺がつけられているデザインと、使い古されたようなくすんだ色づかいに、不思議な魅力を感じた。
さらに感動したのがディテールだった。側面のベルトの回し方や、靴底の縫い付け方にまた尋常じゃないものを感じた。whoop'EEという国内メーカーのものだった。
http://www.whoop-de-doo.com/main/history.php
履き心地も他に比較したものとは比べ物にならないほど良かった。そして、たまらず買ってしまった。



デザインという意味では、皺をわざわざ不規則につけるなど結構複雑なことをしている。しかし一方で、それがかえって、とても素材に忠実な印象を受けた。一枚の革が靴の型で加工されて、皺をつけられて、縫われて、ブーツになっていく様子がこっちにまで伝わってくるようだった。


まさかのブーツで久々に感動し、自分もこういう姿勢でもの作りに向き合いたいと再認識した買い物だった。