028 私的スペイン建築探訪⑨

ソフィア王妃芸術センターの後は、違う都市に移動するためにアトーチャー駅に向かった。古そうなヴォールト状の建物。
しかし、中には植物園が広がっていた。


実は、雑誌penで取り上げられていたこともあり、駅の中が植物園になっているというのは知っていた。しかし、巨大ヴォールト空間の中で熱帯の植物とおぼしきものが生い茂っているのは、実際に見ると壮観だった。


一方では、古い駅舎を植物園に転用したという面白さがある。
また一方では、マドリッドという街の駅ならではだと感じるところもある。それは、駅から続くプラド通りとの関係性だ。

  

プラド通りがとても緑豊かな通りなのだ。そしてそれ沿いに、プラド美術館、王立植物園など緑のネットワークが形成されている。この通りを歩いていると、マドリッドは緑の街だとも思えてきてしまう。
その緑のネットワークの終点にこの植物園化された駅があると考えると、なかなかよくできているなと思った。