110 雪原のスイス Therme Vals②

チューリッヒで一度乗り換え、巨大な湖の横をずっと走り、Churという駅で山岳鉄道に乗り換えた。
電車も雪の影響でだいぶ遅れ、Valsへのバスに乗り換える駅に着いた時にはもうすっかり夜になっていた。
周辺のグラウビュンデン地方にはズントー以外にもオルジアッティの作品もあり、時間があれば寄りたかったのだが、全くそれどころではなくなってしまった。


バスで暗い山路を走り、目的地の停留所で降りた。
暗くて全体の様子が分からず、とりあえずホテルのレセプションでチェックインを済ませると、部屋は別棟だということが分かった。
本館と別館で6棟くらいあり、いずれも8階建てくらいの高層の、立派なのだがあまり雰囲気が良いとは言いがたい(寂れたスキー場ホテルのような)建物だった。
しかも本館と別館は離れていて、雪の普通の道を通ってアクセスしなくてはならない。


もともと寂れていたホテルが起爆剤としてズントーに温泉施設を依頼したという感じなのだろうか。
ズントーがデザインしたのはレセプションのロビーとレストラン、本館のいくつかの部屋の内装とスパ部分のみのようだ。


ホテルにはややがっかりしたが、荷物を整理して、一番の目的のスパへと向かった。


つづく